はじめに

みなさん、こんにちは。旭川市の歯科医院、武蔵デンタルクリニックです。

近年、歯を失った際の治療法として、インプラントが注目を集めています。インプラントは歯科分野の第3の治療法として知られており、入れ歯やブリッジとは異なるアプローチで患者の歯の問題を解決します。本記事では、インプラントについて詳しく解説します。

インプラントとは何か？

インプラントとは、人工の部品や材料を体に入れる治療法の総称です。
歯科においては、失った歯のあごの骨（顎骨）に体になじみやすい材料で作られた人工の歯根を埋め込み、その上に人工歯（上部構造）を取り付ける治療法です。
一般的には歯科インプラントまたは、口腔インプラントと呼ばれます。

 

インプラントは、あごの骨に直接埋め込まれる歯根部（インプラント体）、インプラント体の上に装着される支台部（アバットメント）、人工歯（上部構造）の3つのパーツで構成されています。
インプラント体は人体への適合性が高いチタンまたはチタン合金で作られており、直径は3～5mm、長さは6～18mm程度です。アバットメントや上部構造の材質にはレジン、セラミック、金合金などが使用されます。

 

インプラントの歴史

インプラント治療の歴史は古く、その始まりは紀元前まで遡ります。しかし、現代のインプラント治療は1900年代初めになってから進展しました。最初のインプラントは貴金属を材料として使用していましたが、成功率は低くなかなか普及しませんでした。
その後、コバルトクロム合金などが材料として使用されましたが、生体適合性に劣り、拒絶反応をおこすことも多かったため、治療成果は限定的でした。

 

1950年代にスウェーデンのブローネマルクらが、チタンと人間の骨が結合することを発見しました。この結果、チタン製スクリュータイプのインプラントが登場し、1965年には最初の症例報告が行われました。
その後、チタンの優れた特性とオッセオインテグレーション（骨との結合）の成功が確認され、インプラント治療は世界中で広く受け入れられるようになりました。日本でも1983年にはインプラント治療が開始されました。

 

インプラントの種類

現在、様々な種類のインプラントが市場に出ており、日本国内では20数種類が販売されています。
インプラントにはツーピースタイプとワンピースタイプの2つの主要な形態があります。ツーピースタイプはインプラント体とアバットメントが別々になっており、ワンピースタイプはインプラント体とアバットメントが一体化しています。
また、インプラント体の形状にはスクリュータイプ（ネジ状）とシリンダータイプ（円筒形）があります。スクリュータイプはオッセオインテグレーションを促進し、かむ力を骨に分散させる特性があります。

 

インプラントと天然歯の違い

インプラントは周囲の骨と一体化しており、隙間がありません。一方、天然歯の歯根の周りには歯根膜という組織が存在し、かむとわずかに沈み込む特徴があります。天然歯の歯根膜には感知センサーがあり、かむ力を正確にコントロールする役割を果たしています。
一方、インプラントにはこれらの機能はありません。そのため、かみ合わせには注意が必要です。

 

また、インプラントの周囲の粘膜（歯の場合は歯肉）は天然歯と異なります。天然歯では歯肉とエナメル質との間に強い結合があり、細菌などの侵入を防ぐ役割を果たしています。
しかし、インプラントではこのような構造がありませんので、細菌がインプラントと粘膜の隙間に簡単に侵入する可能性があります。そのため、定期的な歯ブラシによる清掃や定期的な歯科検診が非常に重要です。

 

まとめ

インプラントは、失われた歯を取り戻すための革新的な治療法です。インプラントはあごの骨に埋め込まれる人工歯根であり、その上に人工歯が取り付けられます。インプラント治療は長い歴史を持ち、チタンを材料としたインプラントの登場により成功率が高まりました。さまざまな種類のインプラントが存在し、それぞれ特徴や利点があります。また、インプラントと天然歯との違いも考慮する必要があります。定期的なケアとメンテナンスがインプラントの長期的な成功に不可欠です。

インプラント治療に関心のある方は、信頼できる歯科医師との相談をおすすめします。専門知識と経験を持つ歯科医師は、患者の個別の状況に合わせて最適な治療プランを提案し、安全かつ効果的なインプラント治療を行ってくれます。

 

当院では、患者様の”全身の健康”を守るために全力で治療に取り組んでまいります。

旭川市で歯科医院をお探しの方は是非、お気軽に武蔵デンタルクリニックにご相談ください。

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