はじめに
みなさん、こんにちは。旭川市の歯科医院、武蔵デンタルクリニックです。
今回は予防のための歯医者(予防歯科)の具体的な治療内容に関して説明してまいります。
予防歯科とは
そもそも予防歯科とは、歯や口腔の健康を維持し、虫歯や歯周病などの口腔トラブルを未然に防ぐための歯科医療の分野です。予防歯科では、定期的な口腔検査と適切な処置を行うことで、歯の健康を保ち、将来的な歯のトラブルを予防することが主な目的となります。歯科医師や歯科衛生士が患者さんに対して適切なケアとアドバイスを提供し、長期的な口腔健康をサポートすることが予防歯科の大きな役割です。
①ブラッシング指導(Toothbrushing Instruction:TBI)
ブラッシング指導(TBI)は、予防歯科の中でも基本的なケアの一つで、正しいブラッシングの方法を患者さんに指導することを指します。正確なブラッシング方法を知ることで、歯垢や歯石の除去がより効果的に行え、虫歯や歯周病の予防につながります。
歯科医院ではブラッシング指導の際に歯ブラシの選び方、歯磨き粉の選び方、正しい磨き方の方法や歯間ブラシ、デンタルフロスの活用方法を教えてもらうことができます。このように家庭でもセルフケアを続けることで、歯科医院で行った処置の結果をより長続きさせることができます。
②フッ素塗布
フッ素塗布は、予防歯科の中でも重要な処置の一つです。フッ素は歯のエナメル質の結合を強化し、虫歯になりにくくする効果があります。歯科医院で使用されるフッ素は一般的な歯磨き粉のものよりも濃度が高く、より効果的な虫歯予防が期待できます。特に、虫歯リスクが高い方やエナメル質が発達段階である子供の歯には、定期的なフッ素塗布が有効です。
③PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)
PMTCは、専用の清掃器具と研磨剤を使用して歯のクリーニングを行うことです。通常のブラッシングやフロスでは除去しにくい頑固な汚れやバイオフィルムを除去します。バイオフィルムとは細菌のかたまり、集合体のことで、口腔内に関わらず、排水溝やお風呂場の角などによく発生するヌルヌルした部分のことです。バイオフィルムを除去せず、放置していると歯周病や虫歯の原因になる可能性が高くなります。そんなバイオフィルムを除去することで口腔内が清潔になり、将来的な虫歯や歯周病の予防に貢献します。一般的にフッ素塗布の前にPMTCを行い、歯の表面をきれいにしてから、フッ素塗布を行うことでよりフッ素の効果、浸透を助けます。
④歯周ポケット測定
歯周ポケット測定は、歯周病の診断と進行度合いを把握するために行われます。歯周ポケットとは、歯と歯茎の間のスペースで、この深さが歯周病の進行度合いを示す指標となります。一般的に健康的な人の歯周ポケットの深さは3㎜以下程度であり、4㎜になると歯肉炎、5㎜程度になると軽度な歯周病、6㎜を超えてくると重度な歯周病となります。しかし、たとえ歯周ポケットの深さが適切な範囲内であったとしても装置を差し込んだ時に血がでた場合には歯肉に炎症が起きている状況となっており、今後歯肉炎、歯周病になる可能性があります。
歯周ポケットを計測する時は歯科衛生士が目盛りのついたポケット探針という特殊な針のような装置を使用して、歯周ポケットの深さを図ります。
一般的に歯肉炎程度であればきちんと歯磨きやデンタルフロスなどの自宅でできるケアと歯科医院での処置で治ることがほとんどです。
⑤スケーリング(歯石除去)
スケーリングは、PMTCと同様に専用の器具を使用して歯の表面から歯垢や歯石を除去する処置です。歯石は歯垢が長期間硬化してできるものであり、普通のブラッシングでは落とすことが難しいですが、スケーリングにより効果的に除去することができます。PMTCとスケーリングの違いは、一般的にPMTCが歯の表面の汚れや着色汚れを除去、破壊することを指し、スケーリングが歯石の除去を指すことが多いです。しかし、学術的にはPMTCという治療分類の中にスケーリングが存在しているので、しばしば混同して使われます。
まとめ
予防歯科は歯や口腔の健康を保ち、虫歯や歯周病などの口腔トラブルを未然に防ぐための重要な歯科医療の分野です。具体的な治療内容として、ブラッシング指導(TBI)、フッ素塗布、PMTC、歯周ポケット測定、スケーリングなどが挙げられます。これらの予防処置は、定期的に歯科医院で受けることで、歯の健康を維持し、将来的な歯のトラブルを予防する効果が期待されます。予防歯科の大切さを理解し、定期的な受診を心掛けることで、長く健康な歯で笑顔を保ちましょう。
当院では、患者さまの”全身の健康”を守るために全力で治療に取り組んでまいります。
旭川市で歯科医院をお探しの方は是非、お気軽に武蔵デンタルクリニックにご相談くださ
い。
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